令和6年度 地域経済産業活性化対策調査事業 (北海道の食輸出拡大にインパクトをもたらす道内外の意欲的な事業者や新たな輸出モデル等に関する調査事業) 報告書
報告書概要
この報告は、北海道の食輸出拡大にインパクトをもたらす新たなプレイヤーや輸出モデルの発掘・支援について書かれた調査報告書である。
本調査は令和6年度に実施され、北海道の食輸出拡大にマクロ的にインパクトをもたらす道内外の意欲的な事業者や新たな輸出モデルを発掘し、施策ターゲットの拡充と今後の輸出促進方策の検討を目的としている。事業は大きく3つの柱で構成されており、まず食輸出にインパクトを与える取組事例の調査では、道内外40事業者から20事業者を選定してヒアリング調査を実施し、その中から11事業者の優良事例を整理分析した。
次に食輸出モデル事業選考会を2024年11月14日に開催し、新たな生産・製造方法や流通改革、斬新なビジネスアイデアを持つ10事業者を発掘した。選考会ではDo★食輸出Platformのサポーター企業が優秀者に対してアドバイザリー支援を提供した。また有望な輸出プレイヤーによるネットワーキング交流会を2回開催し、輸出事業者同士のビジネス連携や新たな輸出プロジェクトの創出を図った。
調査により発掘された11事業者には、株式会社ダイホクのように地域商社として多様な道産品を輸出する企業や、株式会社New Pan Hokkaidoのようにデジタル技術を活用して農畜産物の付加価値を高める企業、北海道資源貿易株式会社のようにブラジルという新規市場を開拓する企業などが含まれる。
今後の支援方向性として、海外需要獲得を柱とする戦略的経営の推進、マーケットに受け入れられる商品開発、一次産業と加工業の垂直連携による効果的な生産体制構築、商社機能強化による物流体制整備、現地進出やパートナー確保による営業活動推進、北海道の食文化提案による新市場創造が整理された。これらの取組を通じて北海道の食品輸出の更なる拡大と地域経済活性化が期待される。