令和4年度補正Japan Brand Image Research海外都市から見た日本のブランドイメージ調査

掲載日: 2025年6月9日
委託元: 経済産業省
担当課室: 商務・サービスグループ文化創造産業課
委託事業者: 株式会社BIOTOPE
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報告書概要

この報告は、海外の主要都市における日本のブランドイメージについて書かれた報告書である。2023年度に実施された調査では、ロンドン、ニューヨーク、ベルリン、パリ、シンガポールの5都市を対象とし、富裕層市場での日本文化への需要拡大を目的として、海外エキスパート12名へのインタビュー、現地発信拠点17件の実地調査、海外ユーザー22名へのヒアリングを実施した。

調査の結果、日本は2023年のイプソス国家ブランド指数で世界1位を獲得し、「製品への信頼」と「他国との差別化」において最高評価を得た。外国人にとっての日本ブランドは、エンタメコンテンツから始まり、文化の共体験、訪日旅行、個人の関心分野へと段階的に深化するレイヤー構造で形成されることが明らかになった。この過程を通じて、「心が落ち着く体験」「バラエティ豊かで遊び心のある体験」「健康な暮らし」「丁寧な暮らし」という4つの提供価値が生み出されている。

日本のイメージは従来の伝統文化とポップカルチャーという画一的な認識から多様化が進み、7つの特徴的なキーワードが抽出された。それは「伝統と現代の二重性」「自然の中の精神性」「品質と手頃さ」「可愛さと奇抜さ」「凝縮された多様な創造性」「健康と環境への配慮」「職人技」である。特に「Old meets New」として表現される伝統と現代の共存は、他国では見られない日本独自の価値として高く評価されている。興味の対象も、アニメや日本食から建築、工芸品、道具、ファッション、スピリチュアリティ、自然景観へと深化する傾向が確認された。