令和6年度流通・物流の効率化・付加価値創出に係る基盤構築事業(物流施設の自動化に資するカートラックのモデルケース創出)

掲載日: 2025年5月27日
委託元: 経済産業省
担当課室: 商務・サービスグループ消費・流通政策課物流企画室
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報告書概要

この報告は、物流施設の自動化に資するカートラックのモデルケース創出について書かれた報告書である。物流分野における労働力不足が顕在化する中、サプライチェーンの物流工程において複数回発生する荷積み・荷卸し・ピッキング・仕分け作業の自動化・機械化が必要不可欠となっている状況を受け、自動化機器を最大活用するカートラックの標準的な仕様・使用環境・運用方法等の環境整備モデルケースの創出を目指した調査研究である。カートラックにはネスティング型と段積み型があり、6輪台車は前後4輪自在輪と中央2輪固定輪で構成され高い旋回性を持つ一方、4輪タイプは狭小店舗での運用に適している特性が明らかになった。最も多く使用されているのは河淳製ストックカートH42Ⅱと本宏製作所製イージーカートHN-6Rであることが判明した。自動化機器導入において、アームロボットによるカートラックへの積み付けとAGV・AMRによる搬送の2つの工程を対象とし、実証実験を通じて効果検証を行った。アーム型ロボットによる積み付けでは可搬重量70kgの制約下でハンド部重量50kgを考慮し、積載物は20kg以下に制限される条件が確認された。カートラック固定方法として車輪ストッパーと棚枠のPPバンド固定が有効であることが実証され、サプライチェーン全体での標準化に向けた基盤が構築された。