令和6年度中小企業実態調査事業(ダイバーシティ経営の実践に向けた労働市場における実態調査およびインクルーシブな企業風土の醸成に関する調査事業) 調査報告書

掲載日: 2025年6月23日
委託元: 経済産業省
担当課室: 経済産業政策局経済社会政策室
委託事業者: 株式会社博報堂
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令和6年度中小企業実態調査事業(ダイバーシティ経営の実践に向けた労働市場における実態調査およびインクルーシブな企業風土の醸成に関する調査事業) 調査報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、中小・中堅企業におけるダイバーシティ経営の実践に向けた労働市場における実態調査について書かれた報告書である。経済産業省が実施した令和6年度の調査事業として、地方の中小・中堅企業における深刻な人手不足に対するダイバーシティ経営の有用性を検証することを目的としている。背景として、地方においては首都圏への若者の人口流出等に起因する人口減少や少子化が課題となっており、女性や若者が働きやすく地方に定着できる環境の整備が急務となっている。そのため、地方の中小・中堅企業におけるダイバーシティ経営の取組を促進し、良質な雇用を地方に創出することが重要とされている。本調査では、ダイバーシティ経営を「多様な人材を活かし、その能力が最大限発揮できる機会を提供することで、イノベーションを生み出し、価値創造につなげている経営」と定義している。調査の実施内容として、ダイバーシティに関して先進的な取組を行っている全国の中小・中堅企業の取組を定量的・定性的に分析し、ダイバーシティ・コンパスを活用した企業内でのステークホルダー同士の対話ワークショップの実施と伴走支援を行った。さらに、業界を超えた企業間交流会を試行的に開催し、ベストプラクティスの共有や課題感の共有を通じて、こうした枠組みの有用性を確認している。労働市場調査の結果では、勤務先で重視する項目として男女ともに賃金が最上位を占め、女性においてはプライベートとの両立がより重視される傾向が明らかになった。ダイバーシティ経営の重視点では、有給休暇取得、働き続けやすい環境、適切な残業時間がほぼ横並びで上位3項目となっている。