令和6年度産業経済研究委託事業(「なでしこ銘柄」「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」選定・普及事業および女性リーダー育成研修事業)調査報告書
報告書概要
この報告は、令和6年度産業経済研究委託事業における「なでしこ銘柄」「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」選定・普及事業および女性リーダー育成研修事業について書かれた報告書である。
本事業は我が国の就労人口維持と企業競争力強化の観点から女性活躍推進を促進することを目的として実施された。グローバルな経営環境の変化の中で競争に勝ち抜くためには、多様な人材が能力を最大限発揮するダイバーシティ経営が重要であるという認識のもと、女性活躍推進法の改正や男女間賃金差異の情報公表義務化などの動向を受けて実施されている。
なでしこ銘柄は女性活躍推進に優れた上場企業を中長期の企業価値向上を重視する投資家にとって魅力ある銘柄として紹介することで投資促進と各社の取組加速化を狙いとしており、経済産業省と東京証券取引所が共同で平成24年度より実施している。令和6年度においては、採用から登用までの一貫したキャリア形成支援と共働き・共育て支援の両輪で進めることが重要という考えのもと、18業種から23社をなでしこ銘柄として選定した。
また、共働き・共育てを可能にする性別を問わない両立支援に関する取組が特に優れた企業を対象とするNextなでしこ共働き・共育て支援企業を16社選定した。調査は東京証券取引所の全上場企業約3,900社を対象として実施され、グロース・スタンダード市場や地方企業の応募拡大を目指し、過去の選定企業へのヒアリング結果を募集要領に掲載するなどの工夫を行った。
さらに女性リーダー育成研修事業として、民間企業の部長級を中心とした管理職女性を対象としたWomen’s Initiative for Leadership(WIL)を実施し、政府関係者・企業経営者等による勉強会やグループ別政策研究を通じて経営者に必要な知見の習得と人的ネットワーク構築の機会を提供した。