令和6年度産業経済研究委託事業(防災・社会レジリエンス分野の産業創造のためのリスクファイナンス市場創造調査)調査報告書

掲載日: 2025年6月23日
委託元: 経済産業省
担当課室: 経済産業政策局産業資金課
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令和6年度産業経済研究委託事業(防災・社会レジリエンス分野の産業創造のためのリスクファイナンス市場創造調査)調査報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、防災・社会レジリエンス分野の産業創造のためのリスクファイナンス市場創造調査について書かれた報告書である。我が国が優位性を持つ防災・社会レジリエンス分野における産業振興と海外市場獲得拡大を大目的として、国際的なリスクファイナンス活用拡大を目指す取組がまとめられている。令和6年度の主要な取組として、国内外関係者のエコシステム構築と対話の場の創出、市場調査・戦略立案、スタートアップ・中小企業による新規市場創出やビジネスモデル変革の三つの項目が実施された。エコシステム構築においては、有識者ヒアリングを通じて関係者間の認識すり合わせが行われ、社会レジリエンス分野の産業化を見据えた全体像の取りまとめが実施された。特に日本主導のISO規格発行という大きな進捗を踏まえ、各プレイヤーの役割・機能整理と関連ISO規格の体系化が進められている。市場調査・戦略立案では、経済産業省のグローバルサウス事業との連携により、防災・レジリエンス分野が重要分野として位置付けられていることが確認され、開発中のISO 37116を具体化・社会実装するためのシリーズ子規格を目指す方向性が示された。事前防災投資の基本的考え方を核として、防災ソリューションの売り手と買い手、資金出し手といったプレイヤーの整理が行われ、優先テーマ案が提示されている。スタートアップ・中小企業の新規市場創出においては、防災スタートアップの成長と海外展開事例の出現、政府のSBIR事業等による支援効果が確認されており、個別防災ソリューション分野での日本主導の国際規格発行という大きな進捗が報告されている。