令和6年度省エネルギー促進広報事業(家庭向け省エネ行動の促進に係る広報事業) 報告書
報告書概要
この報告は、家庭向け省エネ行動の促進に係る広報事業について書かれた報告書である。
株式会社住環境計画研究所が令和6年度に実施した省エネルギー促進広報事業の成果をまとめたものである。事業の背景として、ロシアのウクライナ侵略やエネルギーコストの上昇により省エネルギーへの関心が高まっているが、省エネポータルサイトで提示している情報の元データが古くなっており、家電の性能や住環境の変化により効果的な省エネ行動にも変化が生じている可能性があることから、最新の省エネ行動とその効果を把握し、国民の省エネへの理解と関心度を向上させる広報を行う必要があることが示されている。
事業内容は三つの主要な柱から構成されている。第一に家電等の省エネ効果の計測等では、エアコン、温水機器、電気便座(貯湯式)を対象とし、設定温度の変更、必要時のみの使用、室外機周辺の物の除去などの具体的な省エネ行動の効果を試験やシミュレーションにより検証した。第二に省エネ広報等の効果検証では、900件のアンケート調査を実施し、省エネポータルサイト等の広報が消費者の省エネ行動につながっているかをWEB実験により検証した。介入群と対照群にランダムに分類し、省エネメニューや家庭用リーフレット等の情報提示を行う群と行わない群の間で省エネ行動の理解度や実施意向の差を測定した。第三に広報用コンテンツ等の作成では、これまでに作成された夏・冬の省エネメニューやリーフレットをもとに、広報用デザイン案、イラスト案、省エネコラム等のコンテンツ案を作成した。アンケート調査結果から現状の広報物の課題や省エネ効果が高いが実施度の向上余地がある対策等を明らかにし、その知見を広報用コンテンツの作成に反映させている。
