令和5年度「公共エリア向けダイナミックマップの開発」報告書

掲載日: 2025年7月18日
委託元: 経済産業省
担当課室: 製造産業局自動車課モビリティDX室
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報告書概要

この報告は、令和5年度に実施された公共エリア向けダイナミックマップの開発について書かれた報告書である。本事業は、脱炭素社会の実現と自動運転技術の早期社会実装を目指し、空港や港湾などの公共エリアにおける自律移動モビリティの安全かつ効率的な運行を支援するダイナミックマップの開発を目的としている。ダイナミックマップとは、高精度3次元地図に工事等の交通規制情報や気象情報、渋滞情報などの動的情報を付加したものであり、自動運転車両の運行ルート最適化や安全性向上に貢献する重要なデジタルインフラである。本事業では、公共エリア向けダイナミックマップの開発と車載センサー情報による効率的な地図更新の2つの主要テーマに取り組んだ。公共エリアの地図作成では、空港と港湾を対象とした高精度3次元地図の仕様策定と試作を実施し、公道と公共エリアのシームレスな連接方法を確立した。地図属性情報の高度化では、衛星不可視エリアのデータ整備と路肩データの整備に関するビューア開発とニーズ調査を実施した。ダイナミックマップの開発では、静的情報と動的情報の紐づけ仕様を検討し、課題整理を行った。車載センサー情報による地図更新では、更新・生成ロジックの整理とデータ収集スキームの検討を実施した。実施体制はダイナミックマッププラットフォーム株式会社を代表事業者とし、関係省庁の既存取組との連携を図りながら推進された。今後の課題として、動的情報収集方法の技術検討、即時性確保のための処理速度向上、環境整備に関する調整が挙げられている。