令和5年度地球温暖化・資源循環等に資する調査委託費(化学産業における低炭素評価手法としてのLCA(ライフサイクルアセスメント)の最新の動向調査及び我が国における戦略検討事業)報告書

掲載日: 2025年7月18日
委託元: 経済産業省
担当課室: GXグループ環境政策課GX推進企画室
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令和5年度地球温暖化・資源循環等に資する調査委託費(化学産業における低炭素評価手法としてのLCA(ライフサイクルアセスメント)の最新の動向調査及び我が国における戦略検討事業)報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、化学産業における低炭素評価手法としてのLCA(ライフサイクルアセスメント)の最新動向調査および日本における戦略検討について書かれた報告書である。化学産業をはじめとする素材産業は2050年カーボンニュートラルに向けて燃料転換、原料転換、原料循環の取組を進めているが、これらの取組によるカーボンニュートラルへの貢献を定量化し、ユーザーに価値を訴求する方法は国際的にも定まっていない状況にある。そこで本調査では、リサイクル、バイオマス、CCU(二酸化炭素回収有効利用)の取組のLCAについて、将来的に化学産業としてルールを策定することを念頭に置き、これらの取組を評価する際の論点や考え方の整理に取り組んでいる。調査では化学産業のLCA活用方法の確認、調査対象の検討、比較分析等の実施、算定ルール検討上の論点抽出の4項目を実施した。化学メーカーのLCA活用先として、自社製品の環境価値の発信、サプライチェーン川下企業へのインベントリ情報提供、自社内の現状把握・脱炭素化戦略検討の3点を想定し、特に前2者について業界として共通のルール検討を進める必要性が高いと結論づけている。リサイクル・バイオマス・CCUの取組による効果は化石資源由来の廃棄物の焼却回避など自社事業の外で期待されるものであり、CFPや削減貢献量算定においてどのように算定方法を設定するかが論点となることが明らかになった。