令和2年度エネルギー需給構造高度化対策に関する調査等事業(分散型エネルギーリソースを活用したアグリゲーションビジネスの普及・推進に関する調査)調査報告書

掲載日: 2021年4月30日
委託元: 経済産業省
担当課室: 資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部新エネルギーシステム課
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令和2年度エネルギー需給構造高度化対策に関する調査等事業(分散型エネルギーリソースを活用したアグリゲーションビジネスの普及・推進に関する調査)調査報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、分散型エネルギーリソースを活用したエネルギー・リソース・アグリゲーション・ビジネス(ERAB)の普及・推進について書かれた報告書である。

バーチャルパワープラント(VPP)は、太陽光発電設備や蓄電池、電気自動車などの分散型エネルギーリソースを高度なエネルギーマネジメント技術により統合的に遠隔制御し、一つの発電所のように機能させる新しい取組である。このVPPを用いてエネルギー事業を実施するERABを創出・活性化させるため、必要な時に正確に供給力や調整力等を提供する制御の仕組みを構築する必要がある。

本調査では、ERABの国内制度構築とその普及を後押しするため、取引ルール、分散型エネルギーリソースの制御量評価方法、ビジネスモデル、普及阻害要因となる既存制度の課題等を整理した。また、ERABが先行する諸外国の電力制度、市場ルール、ビジネスモデルを調査し、国内制度構築の基礎情報を整理した。さらに将来のエネルギーシステムのあるべき方向性について検討を行った。

調査項目として、卸電力市場、容量市場、需給調整市場におけるVPPの課題整理、サイバーセキュリティ対策と教育プログラム、EVアグリゲーションやデジタル技術を利用した新たな取組、海外市場調査、2016年度から2020年度までのVPP構築実証事業の総括を実施した。特に上げデマンドレスポンスの取引類型やスキーム、ベースライン設定について詳細な検討を行い、再エネの最大限活用の観点から重要なユースケースの分析を実施した。これらの検討結果をガイドライン等に反映し、技術的・制度的課題への対策検討の基礎を構築することを目的としている。