令和2年度燃料安定供給対策に関する調査事業(石油ガス価格調査)調査報告書

掲載日: 2021年5月27日
委託元: 経済産業省
担当課室: 資源エネルギー庁資源・燃料部石油流通課
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報告書概要

この報告は、液化石油ガス(プロパンガス)の流通価格とオートガス市況について書かれた報告書である。

平成29年から令和2年にかけての液化石油ガス流通価格の推移を示しており、FOB価格、CIF価格、卸売価格、小売価格の各段階における価格変動を詳細に記録している。FOB価格は380ドル/tonから565ドル/tonの範囲で変動し、為替レート(円/ドル)の影響を受けながら国内価格が形成されている。卸売価格は石油情報センター調査に基づく消費税別価格で、小売店所有の容器で店頭に持ち届ける場合の価格として設定されている。小売価格は家庭用10m³全国平均価格を基準とし、基本料金と消費税を含む価格体系となっている。

地域別価格分布では、全国の経済産業局管内において顕著な価格差が存在することが示されている。北海道局管内では比較的高い価格水準を維持し、関東局管内では地域による価格のばらつきが大きく現れている。各都府県の詳細データでは、5m³から50m³までの使用量別価格設定が記載され、基本料金から従量料金まで複合的な料金体系が採用されている。前回調査との比較では、多くの地域で価格上昇傾向が見られ、特に北海道、東北、関東地域での上昇幅が目立っている。

オートガス市況調査については令和3年3月時点のデータが含まれており、全国平均の一般掛売り価格は90.2円/リットル、店頭現金価格は96.4円/リットルとなっている。この調査は自動車用オートガスの価格を対象とし、法人・個人タクシー向け契約価格を除く一般価格を調査範囲としている。調査は毎奇数月の10日時点で実施され、全国約700店を対象として経済産業省資源エネルギー庁からの受託により石油情報センターが実施している。