令和2年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(【中国】中国における事業環境等に関する分析)調査報告書

掲載日: 2021年6月11日
委託元: 経済産業省
担当課室: 通商政策局北東アジア課
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令和2年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(【中国】中国における事業環境等に関する分析)調査報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、中国における日系企業のビジネス環境と現地化について書かれた報告書である。2020年度に一般財団法人日中経済協会が実施した調査により、中国の急速な経済発展に伴う政策変化と法規制強化が日系企業に与える影響を分析している。化学品分野では危険化学品安全法の制定により管理体制が強化され、新化学物質環境管理制度やVOC規制の導入が進められている。医療機器分野では薬事承認制度の改革と市販後監査の厳格化が実施され、医薬品分野では国家医薬品集中調達制度と価格改革により市場環境が大きく変化している。化粧品分野では化粧品監督管理条例の施行により規制体系が整備され、省エネルギー・環境分野では固形廃棄物環境汚染防止法の改正と排出量取引制度の全国導入が進んでいる。越境EC分野では電子商務法の施行と関連法制整備により市場環境が改善されつつある。報告書は各分野における法制度の動向を詳細に分析し、2020年版白書の建議に対する改善状況を検証している。日系企業の現地化については人材管理、マーケティング、製造、研究開発、権限委譲の各領域で課題を特定し、現地人材の活用と組織運営の改善策を提言している。新型コロナウイルスの影響により調査手法をオンライン中心に変更したが、現地企業や業界団体への広範囲なヒアリングを通じて実態を把握している。