令和2年度重要技術管理体制強化事業(産業競争力強化法に基づく技術等情報管理認証制度に係る指導支援等の専門家派遣及び調査・広報事業)報告書
報告書概要
この報告は、経済産業省による産業競争力強化法に基づく技術等情報管理認証制度の普及促進について書かれた報告書である。グローバル競争の激化により、技術情報の適切な管理は事業者間の情報共有円滑化やイノベーション促進の観点から重要性を増している。産業界におけるオープンイノベーション等の他者との連携を深めるためには、技術等情報管理認証制度の普及が不可欠となっている。本事業では中小企業等を含む我が国産業界全体における技術等情報の適切な管理を促進するため、認証制度を広めることを目的として実施された。専門家派遣事業として、適切な管理をすべき技術等情報の特定や漏えい防止措置に係るアドバイス、実施している漏えい防止措置に係る内部監査、業界等における漏えい防止措置のモデル構築支援に係るアドバイスの三つのニーズに対応した。また、認証制度に類似する諸外国の最新政策動向調査を文献およびヒアリングにより実施し、認証制度との比較を行った。さらに普及のための広報活動として、認証取得を目的とした事業者向けの研修素材やパンフレット作成、既存団体のメールマガジン配信および説明会への講師派遣を実施した。報告書では人的アクセス制限として秘密保持誓約書の例、情報の物理的保管における保管容器の要件や立入制限区域の設定、電子情報の保管における可搬式記録媒体の管理やクラウド事業者との秘密保持契約締結等の具体的対策が示されている。
