令和2年度燃料安定供給対策に関する調査(石油業界における災害時燃料供給体制のあり方等に関する調査)報告書

掲載日: 2021年6月11日
委託元: 経済産業省
担当課室: 資源エネルギー庁資源・燃料部石油精製備蓄課
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報告書概要

この報告は、石油業界における災害時燃料供給体制のあり方等に関する調査について書かれた報告書である。

資源エネルギー庁の委託事業として、首都直下地震や南海トラフ巨大地震等の大規模自然災害に備えた石油供給機能の回復体制構築を目的とした調査が実施された。石油精製・元売会社5社(ENEOS、出光興産、コスモ石油、富士石油、太陽石油)が策定した系列事業継続計画(系列BCP)の格付け審査を通じて、石油業界の災害対応能力向上を図ることが主たる目的である。

令和2年度の審査では、COVID-19の流行による環境変化や石油連盟の地域的地震・津波対応ガイドライン策定を踏まえ、評価項目及び評価基準の見直しが行われた。特に在宅勤務増加に伴う対策本部機能への影響確認や、地域的災害への対応強化が重点項目として追加された。審査は文書審査を中心とし、各社の取組充足状況を4段階評価で実施した。

過去7回の評価では、全社が全項目で「優」レベルの取組を達成しており、供給回復目標1日設定での石油連盟BCPガイドライン準拠が確認されている。今年度は系列BCP格付け審査委員会を設置し、有識者の助言を得ながら評価基準の改定を実施した。また、BCPの現場実践状況確認のためウォークスルー調査導入も検討された。

審査結果のフィードバックは各社に対面で約30分間実施され、石油業界全体としての取組方向性についても提言が行われた。災害時石油供給連携計画の実効性担保と災害対応能力強化のため、系列BCPの継続的見直しの重要性が強調されている。