令和2年度補正遠隔健康相談事業体制強化事業(小児・産婦人科専門窓口) 最終報告

掲載日: 2021年6月18日
委託元: 経済産業省
担当課室: 商務・サービスグループヘルスケア産業課
委託事業者: 株式会社Kids Public
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報告書概要

この報告は、令和2年度補正遠隔健康相談事業体制強化事業として実施された産婦人科・小児科オンライン相談サービスについて書かれた報告書である。株式会社Kids Publicが運営する本事業は、2020年5月から8月まで新型コロナウイルス感染症の影響を受けた国民への医療相談体制強化を目的として実施された。サービスはLINEアプリまたは電話を使用したリアルタイム相談と24時間対応のメッセージ相談、医療記事配信の3つの機能で構成され、157名の小児科医、産婦人科医、助産師が対応にあたった。期間中の相談対応総数は36,416件に達し、リアルタイム相談が12,213件、いつでも相談が24,203件となった。新型コロナウイルス関連相談は全体の3-4%にとどまり、感染の有無を問う相談よりも、外出自粛により病院受診を控える中での健康不安解消のニーズに応える役割を担った。妊娠中の女性からの新型コロナ関連相談が有意に多く、緊急事態宣言下の5月が最多で以降漸減した。本事業はこれまでの研究実績として、都市部での育児不安軽減、非都市部での医療アクセス格差是正、小児夜間救急受診の適正化などの成果を上げており、現在も複数の自治体と連携した研究が進行中である。質の担保については、4年以上の臨床経験を持つ医師・助産師の採用、マニュアル化された対応、専門家によるモニタリング体制を構築し、医療の安全性と質を確保している。