令和2年度産業保安等技術基準策定研究開発等事業(電気設備技術基準関連規格等調査) 報告書

掲載日: 2021年6月25日
委託元: 経済産業省
担当課室: 産業保安グループ電力安全課
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報告書概要

この報告は、電気設備技術基準関連規格等調査について書かれた報告書である。経済産業省の産業保安等技術基準策定研究開発等事業の一環として、一般社団法人日本電気協会が令和2年度に実施した調査結果をまとめたものである。

調査の主目的は、電気設備の技術基準の解釈において引用されている規格のうち改正が行われたものについて、引き続き引用することの妥当性を調査することである。また、解釈に規定されていない施工方法等について省令への適合性を検証することも含まれている。

具体的な調査内容として、まず改正された9つのJIS規格の技術的内容を確認し、解釈への引用の妥当性を検討した。対象規格には銅及び銅合金の継目無管、病院電気設備の安全基準、蒸気用及びガス用ばね安全弁、圧力容器の構造、デッキプレートの材質、エレベータ用ケーブル、船用電線、エナメル銅線及びエナメルアルミニウム線試験方法等が含まれている。

さらに重要な調査項目として、低圧電路の絶縁性能判定における対地絶縁抵抗による漏えい電流値の測定方法の妥当性について詳細な検討を行った。近年の測定技術の進歩により、対地絶縁抵抗による漏えい電流と対地静電容量による漏えい電流を区別した測定が可能となっている現状を踏まえ、省令への適合性の観点から技術的検証を実施した。

調査実施体制として、学識経験者と産業界の専門家から構成される委員会を設置し、本委員会、幹事会、発変電作業会、地中送電作業会の各組織において体系的な検討を進めた。委員には東京大学、早稲田大学等の研究者と電気事業連合会、日本電機工業会等の産業界代表者が参画し、経済産業省電力安全課もオブザーバとして参加した。