令和2年度地域経済産業活性化対策調査事業IoT活用でカイゼンが楽しく~ものづくり中小企業における生産性向上のためのIoT導入実証調査参考資料~

掲載日: 2021年7月2日
委託元: 経済産業省
担当課室: 中国経済産業局地域経済部製造・情報産業課
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報告書概要

この報告は、中小企業における生産性向上のためのIoT導入実証調査について書かれた報告書である。経済産業省中国経済産業局が令和3年3月に実施した本事業は、製造業にとって喫緊の課題であるIoT等による生産性向上、特にコロナ禍で更に必要性が高まった状況を背景としている。これまでIoT導入に取り組んだことがない中小・小規模事業者を対象として、簡易センサー等を用いたIoT導入と現場カイゼンを体験してもらい、経営者の意識改革や現場の改善人材育成に繋げることを目的とした。

事業構成は3ステップで、オンラインセミナー、IoT体験道場、現場実証事業から成る。トヨタ生産方式に則ったカイゼン活動で多くの指導実績を誇るi Smart Technologies株式会社に委託し、地方版IoT推進ラボ第6弾に全国で唯一選定された岡山県津山市と連携して実施された。IoT体験道場では、工場設備に見立てたTOYを使用し、後付けセンサーで簡単にセンシングを行い、手動測定と自動測定の違いを体感できるプログラムを提供した。通常の現場改善では3から6ヶ月を要するところ、IoT体験道場では3時間で体感できる効率的な学習方法を実現している。

改善活動の具体的な流れとして、問題点洗い出しではターゲットの動画撮影による作業分析を行い、やりにくさとムダの観点から問題を発見する。対策アイテム出しでは対策実施一覧表とアイテム積み上げグラフを活用し、予想効果と実効果を記入して進捗を見える化する。改善実施段階では改善前後の時間比較を行い、写真や動画を使用して分かりやすさを向上させる。最終的には目標達成後に活動成果を社内の他ラインへ横展開していく仕組みを構築している。本事業により、参加企業はIoTツールであるiXacsを活用した改善で生産性向上に取り組む基盤を獲得した。