令和2年度戦略的国際標準化加速事業:ルール形成の普及に向けた評価指標とその活用方法の開発に関する調査最終報告書

掲載日: 2021年7月9日
委託元: 経済産業省
担当課室: 産業技術環境局基準認証政策課基準認証戦略室
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令和2年度戦略的国際標準化加速事業:ルール形成の普及に向けた評価指標とその活用方法の開発に関する調査最終報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、企業による中長期的な市場形成力を評価する指標の開発について書かれた報告書である。経済産業省の委託事業として実施され、社会課題解決を念頭に置いた「市場形成力指標」の定義とその活用方法について検討している。

企業を取り巻く外部環境が大きく変化する中で、ESGに代表されるように中長期的な事業拡大と企業の持続可能性が価値評価軸として重要視されるようになっている。従来の市場内に収まる競争戦略だけでなく、社会・経済システムと社会課題の解決を整合化させた市場の枠を超えたルール形成の必要性が高まっている。しかし、短期の業績に追われる企業にとって中長期的に効果を発するルール形成の必要性は理解されにくく、我が国企業が長期ビジョンを掲げてその実現に取り組めている例は少ない状況である。

そこで本事業では、中長期的かつ市場の枠を超えたルール形成による市場形成を目指す取組プロセスを整理し、その状況を客観的に表す市場形成力指標を開発することで、短期的利益には結びつきにくいものの中長期的には必要な取組に注力している企業が対外的に評価される仕組みの構築を目指している。

具体的な調査内容として、非競争戦略の類型化とビジネスの方法・ツール・スキル・時間軸・ステークホルダーとの関係の整理、社会課題解決の市場化事例の収集と主な類型の整理・体系化、各類型におけるルール形成の役割の明確化、市場形成力指標の目的及び対象範囲の定義、指標の詳細設計及びサンプル作成、そして指標が企業に活用される方法の検討を主に実施している。