令和2年度業務効率化や生産性向上を目的としたオフィス環境の導入に関する調査事業報告書
報告書概要
この報告は、経済産業省における業務効率化や生産性向上を目的としたオフィス環境の導入に関する調査事業について書かれた報告書である。令和2年度に実施された本事業では、感染症対策を考慮した新しいオフィスコンセプト「METI GRID SYSTEM Ver2.0」の開発と実装が主要な成果となっている。報告書では、全省レベルでのオフィス改革に向けた全体計画の策定、効率的な什器管理方法の検討、モデルオフィス構築のための発注支援業務、本館執務室改修のための工事発注支援という4つの主要業務について詳細に記載されている。特に注目すべきは、従来のMETI GRIDシステムを発展させ、2メートルのソーシャルディスタンス確保、仕切りの設置、清掃消毒用品の配置、換気対策、抗菌素材の導入などの感染症対策を組み込んだ新しいオフィス設計基準の策定である。また、ペーパーレス化の推進と意識改革を含む働き方改革への取り組み、アクティビティ管理システムの導入による業務の可視化・定量化、効果測定のための調査様式の提言なども重要な成果として挙げられている。収納設置スペースの削減効果についても具体的な試算が示されており、全庁舎の収納什器設置面積による家賃相当額は年間約4,800万円と算出されている。本事業の成果は他省庁でも参考となる調査報告書として総括されており、令和3年度以降の本格的なオフィス改革の基盤となっている。
