令和2年度小規模事業者を取り巻く環境の変化と需要獲得に関する調査に係る委託事業調査報告書

掲載日: 2021年7月16日
委託元: 経済産業省
担当課室: 中小企業庁事業環境部企画課調査室
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報告書概要

この報告は、令和2年度における新型コロナウイルス感染症が小規模事業者に与えた影響とその対応策について調査した報告書である。感染症の拡大により、特に宿泊業や飲食サービス業を中心として、小規模事業者は厳しい経営環境に直面している。移動制限や外出自粛による需要の落ち込みが、対消費者向けの小売業やサービス業に大きな打撃を与えた。こうした状況下で、小規模事業者が持続的に発展していくためには、社会変容のトレンドや消費者の新たなニーズを的確に把握し、販路開拓や新事業創出につなげることが必要である。また、これらの取組を支援する商工団体の役割も重要性を増している。調査では、新型コロナウイルス感染症の業種別影響として、宿泊業と飲食サービス業で顕著な影響が見られ、製造業や建設業、卸売業でもマイナス影響が確認された。一方で、感染症下での新たな取組として、57.6%の企業がテレワークや時差出勤、時短勤務を導入し、事業計画の見直しや新たな販路開拓に取り組む企業も多数存在している。商工団体に対する調査では、小規模事業者からの相談内容や支援の質を高めるための連携強化、営業・販路開拓に関する具体的支援策について調査が実施された。コロナ禍でも安定している小規模事業者の特徴として、顧客とのつながりの強さ、地域とのつながり、ブランド化の程度、商工会・商工会議所の活用度などが検討されている。今後の持続的発展策としては、デジタル化への取組、経営分析の実施、SDGsへの取組などが重要な要素として挙げられている。