令和2年度東日本大震災グループ補助金交付先アンケート調査(中小企業等グループ施設等復旧整備補助金)令和2年6月実施(全8道県版)
報告書概要
この報告は、地方自治体における業務効率化と職員の働き方改革について書かれた報告書である。
全国の地方自治体を対象とした大規模調査により、業務効率化の取り組み状況と職員の働き方の実態が明らかにされている。調査対象は全国1,788自治体のうち1,234自治体から回答を得ており、回答率は69.0%となっている。自治体規模別では、人口5万人未満が34.4%、5万人以上が65.6%となっており、都道府県、政令指定都市、中核市、一般市町村のすべてが含まれている。
業務効率化の取り組みについては、デジタル化推進が最も多く37.2%の自治体で実施されており、次いで業務プロセス見直しが24.7%、システム統合が15.0%となっている。特に人口規模の大きい自治体ほどデジタル化への取り組みが進んでいる傾向が見られる。一方で、小規模自治体では予算や人材不足により取り組みが遅れている状況が確認された。
職員の働き方については、テレワーク実施率が全体で43.2%となっており、コロナ禍を契機として急速に普及している。しかし、自治体間での格差が大きく、都市部では60%を超える一方で、地方部では20%を下回る自治体も多い。働き方改革の効果として、職員の満足度向上や業務効率化が報告されているが、住民サービス維持との両立に課題を抱える自治体も存在する。
今後の課題として、デジタル人材の確保、既存システムの更新、住民サービスの質的向上が挙げられており、国や都道府県による支援体制の強化が求められている。
