令和2年度商取引・サービス環境の適正化に係る事業(生物多様性総合対策事業)委託事業報告書

掲載日: 2021年8月19日
委託元: 経済産業省
担当課室: 商務・情報サービスグループ生物化学産業課
元の掲載ページ: 掲載元を見る
令和2年度商取引・サービス環境の適正化に係る事業(生物多様性総合対策事業)委託事業報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、経済産業省の委託による令和2年度生物多様性総合対策事業について書かれた委託事業報告書である。本事業は、一般財団法人バイオインダストリー協会が受託し、生物多様性条約の下での遺伝資源へのアクセスと利益配分、および現代のバイオテクノロジーにより改変された生物のバイオセーフティに関連する課題に総合的に対応することを目的として実施された。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、生物多様性条約第15回締約国会議の開催が延期され、公式な交渉の進展は見られなかった状況であったが、CBD事務局による非公式なウェブ会合や他組織によるウェビナーが開催された。特に、デジタル配列情報の取扱いが大きな課題となっており、今後の政府交渉を支援するため、DSI交渉方針検討会を開催し、関係省庁や利害関係者を含めたディスカッションを行い、交渉の基本方針を取りまとめた。国内利用者が海外遺伝資源に円滑にアクセスするための環境整備として、企業を対象とした実態把握のためのアンケート調査を実施し、ウェブを通じたABS関連情報の発信や相談窓口対応に努めた。バイオセーフティに関しては、カルタヘナ法のウェブ説明会を開催した。今後のポスト2020枠組みやDSIの交渉等において難しい局面が予想される中、関連する国内外の動向の把握と的確な分析、および国内利用者の円滑な海外遺伝資源アクセスのためのさらなる環境整備が必要であると結論している。