令和2年度燃料安定供給対策に関する調査(過疎地等における中長期的な燃料供給網構築に関する調査)報告書

掲載日: 2021年10月14日
委託元: 経済産業省
担当課室: 資源エネルギー庁資源・燃料部石油流通課
元の掲載ページ: 掲載元を見る
令和2年度燃料安定供給対策に関する調査(過疎地等における中長期的な燃料供給網構築に関する調査)報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、過疎地等における中長期的な燃料供給網構築に関する調査について書かれた報告書である。令和2年度に資源エネルギー庁の委託により三菱総合研究所が実施した調査の結果をまとめたものである。

報告書では、将来的な脱炭素社会への移行に伴い、災害時の燃料供給確保の観点から、燃料需要減少を踏まえた供給不安定化が危惧される地域の洗い出しと有効な供給体制の明確化を目的としている。調査は4つの項目で構成されており、まずSS過疎地等における自治体及びSSを対象としたアンケート調査を実施し、経営状況や事業見通し等の把握を行っている。自治体向けには548件、SS向けには947件のアンケートを送付し、それぞれ68.8%、一定の回収率を得ている。

次に、将来的な人口推計や次世代自動車の普及等を踏まえた燃料油需要の減少を考慮し、SS更新コストやキャッシュフロー分析により2030年度時点で供給不安定化が危惧される地域を特定している。さらに、洗い出された地域に対し、地上タンクやどこでもスタンドといった新たな供給体制によるキャッシュフロー改善効果を分析し、適用可能地域を抽出している。最後に、人口減少や次世代自動車普及による石油製品需要低下、脱炭素化への対応という課題に直面している諸外国の対応状況について、文献調査やヒアリングにより情報収集を行っている。特に欧米諸国におけるEV普及動向、充電設備の普及状況、EV充電ビジネスのコスト構造、政策・事業動向について詳細に分析されている。