令和2年度大阪・関西万博日本館政府出展事業(大阪・関西万博日本館に係る事前調査及び基本構想策定業務)調査報告書
報告書概要
この報告は、2025年大阪・関西万博における日本政府館の基本構想策定について書かれた報告書である。経済産業省により実施された本業務は、「SDGs+beyond 館」をテーマとする日本館のパビリオン建設に向けて、建築および展示の具体化フェーズにおける軸となる基本構想を策定することを目的としている。基本構想策定にあたっては、企画・展示コンテンツ、空間デザイン、情報発信・リサーチの3分野から田中みゆき、南澤孝太、平賀達也、平田晃久、市原えつこ、指出一正、太刀川英輔の7名のクリエイターを選定し、ワークショップファシリテーターとして塩瀬隆之氏、プロジェクトマネージャーとして佐藤オオキ氏を起用した。また、SDGsに関する深い知見を得るため、大野秀敏、川久保俊、佐藤真久、山極壽一、蟹江憲史の各氏への有識者ヒアリングを実施した。2020年7月から2021年1月にかけて計5回のワークショップを開催し、活発な意見交換を通じて「いのちと、いのちの、あいだに─BETWEEN LIVES」を主題とする基本構想を策定した。建築・空間設計においては、「未来社会の実験場」というコンセプトのもと、木材活用による資源保全、ゼロエミッション対応、水素エネルギー活用、エディブルガーデンの導入、ユニバーサルデザインの実装など、多様な環境技術と未来技術の実験導入を重視する方針が示されている。
