令和2年度国内における温室効果ガス排出削減・吸収量認証制度の実施委託費(J-クレジット制度運営等業務)報告書
報告書概要
この報告は、令和2年度におけるJ-クレジット制度の運営等業務について書かれた報告書である。J-クレジット制度は、省エネルギーや再生可能エネルギーの設備導入による温室効果ガス排出削減量、また適切な森林管理による吸収量をクレジットとして国が認証する制度であり、2013年度より運営が開始されている。本年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けながらも、運営委員会を2回、認証委員会を12回開催し、制度の適切な運営を継続した。運営委員会では再生可能エネルギー方法論の更新プロジェクトにおけるベースライン設定、新規方法論AG-004バイオ炭の農地施用の策定、電気自動車導入方法論へのプラグインハイブリッド車の対象化、バイオマスの持続性要件設定等について審議が行われた。クレジット創出支援として、プロジェクト計画書作成支援では49件、モニタリング報告書作成支援では118件の支援を実施し、プロジェクト実施円滑化のための審査費用支援では新たに28件のプロジェクトに対して支援を提供した。制度普及促進活動として全国での説明会開催、パンフレット作成配布、ウェブサイト運営等を実施するとともに、クレジット売買支援としてマッチング促進や政府保有クレジットの販売業務を行った。また制度活性化に向けた調査研究として、追加性評価省略のためのポジティブリスト見直しやパワーコンディショナーの校正に関する調査を実施し、制度の簡素化と効率化を図った。これらの取り組みにより、J-クレジット制度の適切な運営と普及促進が図られ、温室効果ガス削減に向けた取り組みが着実に推進された。
