令和2年度ウズベキスタン共和国における石炭ガス化複合発電(IGCC)案件形成実施可能性調査事業 調査報告書 (公開用・日本語)

掲載日: 2022年1月28日
委託元: 経済産業省
担当課室: 資源エネルギー庁資源・燃料部石炭課
タグ: IGCC
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報告書概要

この報告は、ウズベキスタン共和国における石炭ガス化複合発電(IGCC)技術の導入に関する実施可能性調査について書かれた報告書である。ウズベキスタン共和国は経済成長と人口増により高い電力需要を抱えているが、一人当たりの発電容量は近隣諸国と比較して低水準にあり、国内最大電力需要を自国で賄うことができず、不足分を隣国からの輸入で補っている状況である。また、旧ソ連時代に導入された発電設備の老朽化により低効率な発電システムの更新が急務となっている。火力発電が総発電量の8割以上を占める同国では、燃料を天然ガスに大きく依存しており、エネルギーミックスの観点から電力供給システムの信頼性に潜在的リスクを抱えている。このような背景の下、ウズベキスタン政府は国内石炭資源を活用しつつ環境負荷を最小限に抑える技術として、日本の最新鋭石炭ガス化複合発電設備の導入を計画している。三菱商事と三菱パワーは経済産業省から事業を受託し、ウズベキスタン共和国エネルギー省との覚書及びウズベキスタン発電公社の要請に基づき調査を実施した。調査では燃料性状調査、用水供給状況調査、新設設備の仕様と数量の決定、設備供給・各種役務の所掌の詳細を明らかにし、技術面・環境面・経済面のメリットを確認した。その結果、高効率IGCC発電設備の適用により既存石炭火力発電設備と比較して年間317,000トンのCO2削減が見込まれ、ODAローン適用時の発電原価が地域平均タリフを下回ることが確認された。