令和2年度省エネルギー等に関する国際標準の獲得・普及促進事業委託費 ルール形成戦略に係る調査研究(戦略的なコンセンサス標準の形成を通じた省エネルギーに資する技術等の普及と利益の拡大に関する事例研究)調査報告書
報告書概要
この報告は、省エネルギーに関する国際標準の獲得と普及促進に関する調査研究について書かれた報告書である。経済産業省が令和2年度に実施した委託事業として、みずほ情報総研株式会社が調査を行ったものである。調査の主目的は、企業が戦略的に国際コンセンサス標準を形成することで新市場創出や競争環境転換を実現した事例を研究し、ルールメイキングの方法論やセオリーに関する知見を蓄積することである。企業活動のグローバル化が進む現代において、特定企業の取組のみで市場シェアを獲得することが困難になっており、戦略的なルールメイキングの重要性が増している。調査はデジュール標準とフォーラム標準を活用した事例研究と、各国の標準化支援制度の動向調査の二つの軸で実施された。具体的な事例として、MICHELINのRFID装着タイヤ標準化、Schneider ElectricやSuez Environment等のデジュール標準活用事例、Robert BoschやDeere & Company等のフォーラム標準活用事例を詳細に分析している。また、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、欧州における標準化支援制度の調査も行い、各国の支援内容や予算規模を比較分析している。これらの事例研究を通じて、企業が標準化を戦略的に活用して競争優位を確立し、省エネルギー技術の普及を促進する手法について具体的な知見を提供している。
