令和2年度経済産業省デジタルプラットフォーム構築事業(Gビズスタックに関するUI・UX向上機能調査)調査報告書
報告書概要
この報告は、経済産業省のGビズスタックにおけるUI・UX向上機能調査について書かれた報告書である。
Gビズスタックは、共通認証基盤のGビズID、補助金申請基盤のJグランツ、オープンデータ基盤のGビズインフォ、中小企業支援基盤のミラサポプラスなどから構成されており、システム間連携の進展に伴い、各サービス窓口に他サービス・システムに関する問合せが増加している状況に対応するため、横断的なUI・UX改善が求められている。本調査では、共通機能の一元集約と投資抑制の観点から、各システムのサービス効果の可視化およびユーザに対する訴求力向上を目的としている。
調査の主要項目として、問合せ対応におけるチャットボット機能とシステム利用状況の見える化のためのダッシュボード機能の二つが実施された。チャットボット機能では、複数のサービスに関するFAQデータを一元管理できるCAIWAサービスが選定され、カテゴリ機能を活用した環境設計により、各システム固有のFAQと他システムで参照する必要があるFAQを統合的に管理しながら、複数システムでの横断的利用を可能としている。実証段階では、GビズIDおよびGビズインフォの検証環境への導入が行われ、既存のFAQをベースとしたチャットボットによる適切な回答提供が確認された。
ダッシュボード機能については、各システムの稼働状況管理機能および指標調査、一元化・分析機能に向けたデータ項目整理、各指標を収集・分析できるサービスおよびツールの選定が実施された。システム利用状況の見える化により、稼働状況やサービス改善、ピーク予測など施策立案運用の評価・分析を目的とした一元管理体制の構築が図られている。また、適切なアクセスコントロールの実施については、Amazon Cognitoを用いた認証・認可システムが導入され、各システム毎のグループ作成、ロール管理、ユーザ管理が行われ、業務固有メトリクスのアップロードやパフォーマンスAPIへのアクセスにおける認証体制が整備された。
