令和2年度産業経済研究委託事業(創造的組織の開発及び創造性人材のキャリア形成に関する調査研究)報告書
報告書概要
この報告は、VUCA時代における日本企業の創造性向上について書かれた経済産業省委託による調査研究報告書である。変化の激しい現代において、日本企業は適応と進化を続ける必要があるが、個々の創造性が組織で十分に活かされていない現状がある。この課題を解決するため、多様な属性を持つ有識者による研究会を発足し、年代・役職・専門領域・性別等のバイアスを排除した構成で議論を重ねた。調査は複数の手法を組み合わせて実施され、国内外の企業・学識者・アーティスト・スポーツ選手・一般従業員へのインタビュー調査、主要産業の代表的国内企業へのアンケート調査、国内外の文献調査が行われた。定量調査では日本の大企業50社の協力を得て、IDEOが開発したCreative Differenceアセスメントツールを応用し、PURPOSE・LOOKING OUT・CULTURE・EXPERIMENTATION・COLLABORATION・EMPOWERMENT・REFINEMENT・ACKNOWLEDGEMENTの8つの観点から組織の職場環境と文化を分析した。調査においては実際に組織で働く人々の声に耳を傾け、決めつけや思い込みを排除し、多様な意見を取り入れることを重視した。本調査研究の成果は「進化し続ける組織へ」というガイドライン制作の基礎資料として活用された。
