令和2年度コンテンツ海外展開促進事業 (仮想空間の今後の可能性と諸課題に関する調査分析事業)報告書

掲載日: 2022年5月19日
委託元: 経済産業省
担当課室: 商務情報政策局コンテンツ産業課
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報告書概要

この報告は、令和2年度コンテンツ海外展開促進事業における仮想空間の今後の可能性と諸課題について書かれた調査分析報告書である。報告書では、多人数が参加可能で参加者がアバターを操作して自由に行動できるインターネット上に構築される仮想の三次元空間を仮想空間と定義し、その中でも特にゲーム内空間やバーチャルイベント空間を主対象としている。現状における仮想空間のビジネス活用は、仮想空間内で自社サービスを提供するケースと、仮想空間をプラットフォームとして提供するケースに分類される。またメタバースの登場を見据え、一つの仮想空間内において様々な領域のサービスやコンテンツが生産者から消費者へ提供される形態も調査対象に含めている。

調査の主要目的は、仮想空間ビジネスにおける経済圏の拡大に向けて業界が抱える政治的課題を中心として、課題の整理や解消に向けた実施可能な取り組みを検討することである。また事業者が仮想空間ビジネスに参入する際の留意点を整理し、参入の障壁を低減することにより事業参入を増加させ、仮想空間利用の活性化に繋げることを目指している。有識者ヒアリングを通じて得られた仮想空間ビジネス拡大に向けた課題として、法及びガイドラインの整備、VRヘッドマウントディスプレイの価格とマネタイズの問題、xR領域の技術者不足とキラーコンテンツの不足、仕様の標準化とVRヘッドマウントディスプレイのユーザビリティ向上が挙げられている。現在の仮想空間市場はリテラシーの高いユーザが利用している初期段階にとどまっており、市場を拡大するためには一般消費者への普及が重要であるとされている。事業者が行政に期待する支援内容として、産業に対するハード普及支援やコンテンツ制作支援、人材育成支援、ガイドライン整備、標準化への取り組み等が整理されている。