令和2年度産業経済研究委託事業(新たなガバナンスモデルの在り方に関する調査)調査報告書
報告書概要
この報告は、Society5.0における新たなガバナンスモデルの在り方に関する調査について書かれた報告書である。
経済産業省が委託事業として実施した本調査は、サイバー空間とフィジカル空間の融合が進む社会において、従来の法制度と規制当局がデジタル技術の変化に対応できないガバナンス・ギャップの拡大という課題に対処することを目的としている。調査では、新たなガバナンスモデル策定に向けた文献調査とヒアリング調査を実施し、IoT・AI活用による2030年の実質GDP押し上げ効果132兆円、自動運転による2050年の世界乗客経済7兆ドル、日本のドローンビジネス市場が2025年度に6427億円に達するといった先端技術の経済効果を分析した。また、Society5.0における新たなガバナンスモデル検討会を第9回から第13回まで運営し、有識者による討議を通じて「GOVERNANCE INNOVATION Ver.2:アジャイル・ガバナンスのデザインと実装に向けて」報告書案を取りまとめた。さらに、この第2弾報告書のパブリックコメント実施に向けて、英訳版制作と誌面デザインを行い、新たなガバナンスモデルを日本から世界に発信する準備を整えた。本調査により、デジタル社会における法とアーキテクチャの再設計という重要な政策課題について、実証的データと専門的知見に基づく包括的な検討が行われ、今後の政策展開の基盤が構築された。
