令和4年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(世界情勢の変化を踏まえた戦略的貿易・投資分散化及びグローバルサプライチェーン変革に関する調査)調査報告書〈概要版(日本語)〉

掲載日: 2023年5月26日
委託元: 経済産業省
担当課室: 貿易経済協力局貿易振興課
委託事業者: 株式会社KPMG FAS
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令和4年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(世界情勢の変化を踏まえた戦略的貿易・投資分散化及びグローバルサプライチェーン変革に関する調査)調査報告書〈概要版(日本語)〉のサムネイル

報告書概要

この報告は、サプライチェーンの途絶リスクに関する業界別考察とその多元化実態について書かれた報告書である。KPMGが経済産業省のデータをもとに実施した調査に基づき、日本企業のサプライチェーンが抱える脆弱性とリスク要因を体系的に分析している。報告書では、サプライチェーン途絶リスクの高い特徴を8つの観点から整理し、市場、製品、調達、製造の各段階におけるリスク判定基準を3段階で設定している。市場面では高リスク国での販売比率、製品面では経済安保上重要な製品の製造や自国開発困難性、調達面では特定国からの輸入依存度やサプライヤー依存度、製造面では地理的集中度や高リスク国での製造比率、労働集約度をそれぞれ評価指標として用いている。これらの指標により、新興国現地販売比率10%以上、特定国からの輸入60%以上、付加価値比率30%未満、海外拠点輸出比率50%以上、新興国生産比率20%以上、労務費比率30%以上といった具体的な閾値を設定し、リスクレベルを高・中・低に分類している。この分析枠組みを通じて、日本企業のサプライチェーンにおける途絶リスクの実態把握と多元化の必要性を明らかにしている。