令和4年度戦略的基盤技術高度化・連携支援事業研究開発税制等の利用状況・効果及び課題に関する調査 調査報告書
報告書概要
この報告は、経済産業省委託事業として実施された研究開発税制等の利用状況・効果及び課題に関する調査報告書である。研究開発税制は、民間企業の研究開発投資を維持・拡大することにより、イノベーションの創出に繋がる中長期・革新的な研究開発等を促し、我が国の成長力・国際競争力を強化することを目的とした税制である。本調査では、先行研究調査、公開情報調査、アンケート調査、ヒアリング調査を通じて、研究開発税制の利用実態・課題の把握等を行った。まず我が国の研究開発費の現状を国際比較により分析し、研究開発費総額の動向や質に関する現状を整理した。次に、先行研究調査により研究開発税制に関する課題を抽出し、試験研究費の定義の国際比較等を実施した。さらに、企業に対するヒアリング調査を実施し、制度利用者の実態を類型化して体系的に理解を深めた。調査結果から、現行制度の課題として、制度の複雑性、認定手続きの煩雑さ、対象範囲の不明確さ等が明らかとなった。また、中小企業においては、オープンイノベーション型の利用において大学等との共同研究が主流であることが判明した。これらの分析を踏まえ、今後の制度設計に向けた提言として、制度の簡素化、対象範囲の明確化、質の高い研究開発の促進等が提示された。本調査の成果は、研究開発税制の政策効果把握及び今後の制度の在り方を検討するための基礎資料として活用されることが期待される。