令和4年度中小企業実態調査事業(新たな地域経済産業政策の立案に向けた地域企業の給与支払額等各種データに関する調査分析事業)報告書
報告書概要
この報告は、経済センサス‐活動調査を用いた地域企業の給与総額分析と地域未来投資促進法に基づく事業者の商流圏分析について書かれた報告書である。分析の主目的は全国企業等の地域別・企業規模別・産業分類別給与総額データの集計により、各産業の給与総額の経年変化と水準動向を明らかにすることである。分析対象データとして平成24年・28年・令和3年の経済センサス‐活動調査を活用し、産業横断的集計と産業別集計の両方から企業等と事業所の集計を行った。企業規模判定では常用雇用者数による分類と資本金額による分類の2案を採用し、大企業・中堅企業・中小企業の3つに分類した。事業所規模判定では従業者数により30人以上・4~29人・3人以下の3段階に分類している。また地域未来投資促進法に基づく承認地域経済牽引事業者及び地域未来牽引企業の商流把握を目的として、帝国データバンクの商流圏データを活用した20社のケーススタディ分析を実施した。分析結果では既存ビジネスモデルへの積極投資企業は取引高推定量が増加傾向にあり、食品関連業界では異業種取引が増加している傾向が確認された。ニッチトップ型企業は取引企業数やエリア拡大傾向があり、設備拡充型企業は新生産拠点構築により地域取引が大幅拡大している事例も確認されている。
