令和4年度原子力発電施設等立地地域基盤整備支援事業(原子力発電施設等立地地域経済支援)特産品や観光資源を活用した地域ブランド力の強化事業 実施報告書

掲載日: 2023年7月20日
委託元: 経済産業省
担当課室: 中部経済産業局電力・ガス事業北陸支局電力・ガス事業課
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令和4年度原子力発電施設等立地地域基盤整備支援事業(原子力発電施設等立地地域経済支援)特産品や観光資源を活用した地域ブランド力の強化事業 実施報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、原子力発電施設等立地地域経済支援として実施された、特産品や観光資源を活用した地域ブランド力の強化事業について書かれた報告書である。事業の目的は、志賀原子力発電所が立地する石川県志賀町及び近隣市町の特産品に対する市場の反応を調査し、課題を分析・整理することにより、地域ブランド力強化や特産品の販路拡大につなげることである。事業内容としては、石川県アンテナショップでの展示会と有磯海サービスエリアでの展示会、さらに産地直送ギフトショップや首都圏飲食産業バイヤーとのマッチング会が開催された。石川県アンテナショップでの展示会では、志賀町特産品9品目を展示し、167件のアンケートを回収した結果、志賀町の認知度は低いものの、今後訪問したいという意向は高いことが判明した。試食に関しては、スルメイカのいしる干しが好評価を得たが、価格の妥当性については課題が残った。バイヤーマッチング会では、ころ柿スイーツ、魚いしる干し、ワイン、日本酒などの特産品について専門家から詳細な評価を受けた。ころ柿スイーツは品質の高さが評価されたが、商品名の改善が必要とされた。魚いしる干しは身質の良さが認められたものの、いしるの特徴をより強く出す必要があるとされた。ワインについては、ヤマソーヴィニヨンという希少品種の差別化要素を活かしたブランディングが重要であると指摘された。全体の分析では、商品ターゲットの設定と適切な商品づくりの重要性、「能登」のネームバリューが販路拡大におけるアドバンテージとして機能する点が課題として挙げられた。外食産業への展開においては、使用シーンや店舗の価格帯を想定した商材の価格・ボリューム・品質の細分化が必要であることが明らかになった。