令和4年度皮革産業振興対策調査等(日本製皮革及び皮革製品のサステナビリティ推進事業)事業実施報告書
報告書概要
この報告は、令和4年度皮革産業振興対策調査事業における日本製皮革及び皮革製品のサステナビリティ推進について書かれた報告書である。皮革関連産業におけるサステナビリティの推進と、環境負荷軽減への取組による産業振興の可能性を分析し、国内外での日本皮革産業のPRと販路拡大を図る事業が実施された。コロナ禍により消費者の価値観が変化し、環境問題や社会的課題解決への意識が高まる中、皮革産業は環境負荷が高い産業として批判を受ける一方で、LWG認証などの環境配慮技術が進展している。本事業では国内の国際サステナブルファッションEXPOと海外のミラノショールームでの展示会出展を実施し、出展者募集から展示運営、来場者対応まで行った。特にミラノでは2回のショールーム開催により、バイヤーとの直接交流を図ったが、流通コストや商習慣の違いが課題として浮上した。また産業内外の有識者による検討会を3回開催し、サステナビリティに関する現状把握と今後の方向性を議論した。広報活動ではWebサイト制作、SNS運用、プレスリリース配信により情報発信を強化し、皮革に関する正しい知識の普及に努めた。今後は川上から川下まで一体となった取組と、国際競争力のあるブランディング戦略が必要であると結論付けている。
