令和4年度産業保安等技術基準策定研究開発等(火薬類事故防止対策、火薬類国際化対策事業)報告書 分冊2:火薬類国際化対策事業
報告書概要
この報告書は、経済産業省委託による令和4年度火薬類国際化対策事業について書かれた報告書である。国連危険物輸送専門家小委員会(UNSCETDG)および国連分類調和専門家小委員会(UNSCEGHS)における火薬類の国際規制に関する審議内容を詳細にまとめている。令和4年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、両委員会ともハイブリッド開催された。第60回および第61回UNSCETDG、第42回および第43回UNSCEGHSにそれぞれ計4回開催され、産業技術総合研究所の岡田委員が日本代表として派遣された。火薬類国際化対策事業委員会では各回の提案事項について事前審議を行い、危険物UN対応部会に報告することで日本の意見を国際会議に反映させた。審議内容には試験シリーズの見直し、爆発物の包装要件、火工品の分類基準、エネルギー物質の取扱いなどが含まれた。特に危険性の低い火工品のクラス1除外問題や、ニトロセルロースメンブレンフィルターの分類、煙火の分類基準等について継続的な議論が行われた。これらの検討により火薬類の国際的な安全基準の調和と、日本の火薬類取締法との整合性確保が図られている。
