令和4年度産業保安等技術基準策定研究開発等(火薬類事故防止対策、火薬類国際化対策事業)報告書分冊1:火薬類事故防止対策事業

掲載日: 2023年8月1日
委託元: 経済産業省
担当課室: 産業保安グループ鉱山・火薬類監理官付
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報告書概要

この報告は、令和4年度に実施された火薬類事故防止対策について書かれた報告書である。公益社団法人全国火薬類保安協会が経済産業省の委託により実施した事業で、火薬類の事故防止体制の整備・強化を図るため、事故の原因究明と再発防止対策の検討を行った内容をまとめている。

令和4年の事故総数は51件で、死亡者1名、負傷者36名(重傷者4名、軽傷者32名)が発生した。内訳は製造中4件、消費中44件、玩ろう中1件、その他2件であった。産業火薬類の事故は9件、煙火関係の事故は42件となっている。事故防止対策委員会は平成6年の設置以来29年間にわたり活動を継続しており、本委員会の下に製造部会、消費部会、煙火部会を設置して専門的な検討を行っている。

主要な事故として、宮崎県延岡市の製造工場における洗浄工室の爆発事故では、ニトログリセリン約1.9トンとジエチレングリコールジナイトレート16kgが爆発し、死亡者1名を含む8名の死傷者が発生した。また兵庫県姫路市、神奈川県相模原市、北海道余市郡仁木町での産業火薬類消費中の飛石事故についても詳細な現地調査を実施し、事故原因の分析と再発防止対策を検討した。煙火関係では製造中1件、消費中30件の事故が発生し、がん具煙火でも11件の消費中事故が報告されている。