令和4年度化学物質安全対策(第一種特定化学物質含有製品等の安全性に関する調査)報告書

掲載日: 2023年8月25日
委託元: 経済産業省
担当課室: 製造産業局化学物質管理課化学物質安全室
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報告書概要

この報告は、第一種特定化学物質含有製品の安全性に関する調査について書かれた報告書である。化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)に基づき、工業用化学物質が環境を経由して人及び動植物に与える長期的影響を未然に防止することを目的として実施された。化審法では難分解性、高蓄積性、毒性のある化学物質を第一種特定化学物質に指定し、製造輸入を原則禁止するとともに、含有製品の輸入禁止等の措置を講じている。本調査では第一種特定化学物質による環境への影響を未然に防止しているかを確認するため、試買検査による製品中における第一種特定化学物質の含有実態について調査を実施した。調査対象物質として、ポリ塩化ビフェニル(PCB)及びビス(トリブチルスズ)オキシド(TBTO)を選定し、それぞれの含有製品について詳細な分析を行った。PCBについては209種類の異性体について、各異性体の塩素置換位置を詳細に分類し、モノクロロビフェニルからデカクロロビフェニルまでの体系的な分析手法を確立した。TBTOについては、ガスクロマトグラフ質量分析計を用いた測定方法により、標準物質との保持時間及びピーク面積比の比較による同定と定量を実施した。定量下限は0.1μg/gとし、サロゲート物質を用いた回収率の確認により分析精度を担保した。調査結果により、第一種特定化学物質含有製品の市場流通状況と安全性確保の実効性が確認され、化審法による規制措置の有効性が検証された。