令和4年度産業保安等技術基準策定調査研究等事業 プラントのスマート化、ドローン利活用促進に向けた調査 報告書

掲載日: 2023年10月6日
委託元: 経済産業省
担当課室: 産業保安グループ高圧ガス保安室
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令和4年度産業保安等技術基準策定調査研究等事業 プラントのスマート化、ドローン利活用促進に向けた調査 報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、プラントのスマート化とドローン利活用促進について調査した報告書である。石油精製や石油化学等のプラントにおいて、設備の高経年化や保安人材の高齢化、ベテラン技術者の引退による保安力低下が深刻な課題となっている中、IoT・ビッグデータ・AI等を活用したスマート保安の推進が急務となっている。

本調査では、高圧ガス保安分野スマート保安アクションプランの更新、ドローンガイドライン別紙の改定、制度影響調査、スマート保安官民協議会の開催を実施した。アクションプランの進捗確認では、企業組織の変革と情報の電子化について着実な整備が進んでいることが確認され、現場作業効率化や意思決定の高度化においてもドローン活用やAI運転自動化が実用化段階に入っている企業が出始めている。

ドローン活用については、航空法改正に対応したガイドライン整備、プラントにおける機体・操縦者要件の明確化、目視外飛行への利用ハードル軽減、各自治体への申請ドキュメント標準化等の課題が明らかになった。新たな活用事例として、UT検査事例、自動操縦による目視外飛行、水中ドローンや100g以下の小型機体の活用等が紹介されている。

協議会では業界横断課題として、プラント内での防爆・非防爆機器利用促進、無線環境整備、投資推進等が共通課題として特定された。これらの解決には官民一体の取組が必要であり、個別研究会の設置や実務者レベルでの意見交換会開催が求められている。スマート保安の推進には中・大規模投資が不可欠であることから、効果発現シナリオの策定や官の支援検討が重要となっている。