令和4年度ヘルスケアサービス社会実装事業(イノベーション促進支援等事業)報告書
報告書概要
この報告は、令和4年度に経済産業省が実施したヘルスケアサービス社会実装事業について書かれた報告書である。本事業は、Healthcare Innovation Hub(InnoHub)の運営とジャパン・ヘルスケアビジネスコンテスト(JHeC)の開催を主要な柱として実施された。InnoHubは令和元年7月に設置されたヘルスケアベンチャー企業等のワンストップ相談窓口であり、専門家であるアドバイザーと事業会社であるサポーター団体によるネットワークを活用して企業支援を行っている。同Hub では資金調達とネットワーキングに重点を置いた支援を提供し、相談者の課題解決を図っている。令和4年度の相談実績は124件となり、相談者の満足度は高い水準を維持している。また、介護業界、法律知識、自治体との連携に関する座談会を開催し、ヘルスケアベンチャーが直面する課題に対する情報発信を行った。JHeC2023では応募総数124件を記録し、アイデアコンテスト部門44件、ビジネスコンテスト部門80件の応募があった。書類審査の結果、アイデア部門で11名、ビジネス部門で15社が通過し、最終的にグランプリ1社、優秀賞4社が決定された。コンテストは対面開催とオンライン配信のハイブリッド形式で実施され、サポート団体41名が来場し積極的なネットワーキングが行われた。今後の課題として、応募者のスクリーニング方法の改善、事業規模要件の整理、受賞後の事後対応体制の構築、ライブ配信環境の改善等が検討事項として挙げられており、これらの改善を通じてヘルスケア分野のイノベーション促進がさらに期待される。
