令和4年度宇宙産業技術情報基盤整備研究開発事業(SERVISプロジェクト)のうち衛星データ利用環境整備・ソリューション開発支援事業 成果報告書

掲載日: 2023年10月12日
委託元: 経済産業省
担当課室: 製造産業局航空機武器宇宙産業課宇宙産業室
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令和4年度宇宙産業技術情報基盤整備研究開発事業(SERVISプロジェクト)のうち衛星データ利用環境整備・ソリューション開発支援事業 成果報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、令和4年度に実施された衛星データ利用環境整備・ソリューション開発支援事業について書かれた報告書である。近年の小型衛星打ち上げ機会の拡大により衛星データの質・量が向上している一方で、従来の政府衛星データプラットフォームでは頻度・解像度・データ種別の各面で課題があり、特定地域のユーザニーズに十分対応できていない状況があった。

本事業では、地方公共団体・企業・団体からのニーズ情報を踏まえて地域選定を行い、北海道、富山県、福井県、山口県、九州地方等の実証地域において、課題解決に必要な様々な商用衛星データを追加調達し、衛星データプラットフォーム「Tellus」に搭載した。具体的には、ASNARO-2、GRUS、SAOCOM、SPOT、WorldView/GeoEye等の衛星データを購入し、総計3,301シーンのデータをTellusに登録した。

各地域には地域コーディネータを設置し、株式会社スマートリンク北海道、富山県立大学、福井県、山口県産業技術センター、双日九州株式会社、株式会社空宙技研、株式会社minsoraが地域での課題整理と利用促進活動を実施した。また、一般財団法人リモート・センシング技術センターが全体コーディネータとして、地方事業者への技術支援やビジネス化支援を行った。

衛星データ無料利用者の公募も実施し、農業、防災、インフラ維持管理等の分野でTellus QGISを173台、1,085か月分提供した。公募では、実証段階のA1・A2と、アイデア段階のB1・B2・B3に分けて事業者を選定し、農地状況判別、道路状況監視、災害対応、水産業支援等の多様な実証が行われた。各地域コーディネータは、セミナー開催や展示会参加等により事業の普及啓発活動を展開し、衛星データ利活用の認知度向上と地域での事業化促進に取り組んだ結果、地域特性に応じた衛星データ利用環境の整備とソリューション開発支援体制の構築が実現された。