令和4年度産業経済研究委託事業(電力・ガス小売自由化における消費者の選択行動アンケート調査事業)報告書

掲載日: 2023年10月26日
委託元: 経済産業省
担当課室: 電力・ガス取引監視等委員会事務局取引監視課
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報告書概要

この報告は、電力・ガス小売自由化における消費者の選択行動について書かれた報告書である。令和4年度に経済産業省が実施した産業経済研究委託事業として、電力・ガス小売市場の自由化後における消費者の事業者選択行動を詳細に調査分析している。

本調査では、電力・ガス小売自由化が2016年から段階的に実施されて以降、消費者がどのような基準で事業者を選択し、どの程度の関心を持って市場参加しているかを明らかにしている。アンケート調査を通じて、消費者の認知度、切り替え状況、選択理由、満足度などを多角的に分析している。

調査結果からは、電力小売については一定程度の認知と切り替えが進んでいるものの、ガス小売については認知度や切り替え率が低い状況が判明している。消費者の選択行動には価格面での優位性が最も重要な要因として働いており、次いでサービス内容や事業者の信頼性が重視されている。一方で、複雑な料金体系や手続きの煩雑さが切り替えの障壁となっている実態も明らかになった。

また、地域別、年齢別、世帯属性別の分析により、消費者行動に差異があることが示されている。都市部と地方部での選択肢の違い、高齢者層での切り替え率の低さ、世帯収入による関心度の差などが確認されている。これらの分析結果は、今後の電力・ガス小売市場の健全な発展と消費者利益の向上に向けた政策立案の基礎資料として活用されることが期待されている。