令和4年度無人自動運転等のCASE対応に向けた実証・支援事業(自動運転レベル4等先進モビリティサービス研究開発・社会実証プロジェクト(テーマ4))

報告書概要

この報告は、無人自動運転等のCASE対応に向けた実証・支援事業における自動運転レベル4等先進モビリティサービス研究開発・社会実証プロジェクトについて書かれた報告書である。

本事業は、2025年頃までに協調型システムを活用して様々な地域の混在交通下において自動運転レベル4サービスを展開することを目標としている。東京大学、東海国立大学機構、産業技術総合研究所、三菱総合研究所が委託先として参画し、モデル地域を定めて地域の道路環境や交通状況の特性に応じた最適な協調型システムの導入を目指している。

プロジェクトでは、レベル4だけでなくレベル3以下や他のモビリティの運転・運行支援への活用も視野に入れ、協調型交通安全システムの構築、道路空間の利便性向上、都市サービスと連携した新モビリティのニーズ分析とシナリオ創出に取り組んでいる。柏の葉地区をモデル地域として設定し、信号交差点通過、無信号交差点通過、路上駐車回避などのユースケースについてプレ実証を通じてインフラ協調の性能を検証している。

事業モデルの検討では、協調型システムの事業モデル案の詳細化、フィージビリティスタディ、導入検討マニュアル案の作成を実施している。技術面では、協調型システムの国際動向分析、各種システムの性能評価・比較、地図情報やデータ連携スキームの検討、評価環境の拡充を行っている。データ連携プラットフォームのAPI検討・定義、通信インタフェースの試作評価、協調型路側機の機能拡張なども実施されている。

国際連携として、欧米中での協調型システムの開発・導入状況の分析、欧米専門家との意見交換、国際標準化戦略のための情報収集を行い、ガラパゴス化を避けながら国際競争力の強化を図っている。本プロジェクトは産官学連携の体制で取り組まれ、持続可能な技術促進・研究開発・人材育成の基盤構築を目指している。