令和4年度エネルギー需給に関する統計整備等のための調査(総合エネルギー統計関係の整備及び分析に関する調査)調査報告書
報告書概要
この報告書は、令和4年度に経済産業省資源エネルギー庁からの委託により実施された、総合エネルギー統計の整備および分析に関する調査報告書である。総合エネルギー統計は、日本に輸入または国内で生産されたエネルギー源が、どのように転換され最終的にどの部門や目的に消費されたかを示す国内エネルギーフローの統計であり、エネルギー需給実態の把握・分析およびエネルギー起源CO2排出量の算定に使用される重要な統計である。本調査では、統計の質を維持・向上させるため、電力調査統計の雑用分と他統計の重複排除、都市ガスの重複問題、国内炭の計上方法の見直し等、使用統計の確認と改善を行った。また、発電所の所内率調査を実施し、各電源種別の所内率データを収集・分析することで、統計の補完を図った。調査結果から、火力発電、水力発電、太陽光発電等の電源種別ごとの所内率の平均値と中央値を算出し、既存統計との比較分析を行った。さらに、標準発熱量の2023年度改訂に向けた準備として、実測調査対象エネルギー源の選定と調査方針の策定を実施した。総合エネルギー統計検討会を3回開催し、統計作成マニュアルや解説書の改訂版を作成することで、統計の品質管理システムの強化と継続的な改善を推進した。