令和4年度学びと社会の連携促進事業(教育/EdTechイノベーション創出支援事業)調査報告書

掲載日: 2024年2月1日
委託元: 経済産業省
担当課室: 商務・サービスグループサービス政策課教育産業室
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報告書概要

この報告は、経済産業省が実施した令和4年度EdTechイノベーション創出支援事業について書かれた報告書である。

同事業は、日本の教育改革を推進するEdTechイノベーターを支援し、教育分野における官民一体のエコシステム構築を目指すものである。経済産業省は2019年に「未来の教室」ビジョンを策定したが、公教育市場特有の商習慣や販路拡大の困難さ、投資環境の課題などにより、EdTech産業の成長が阻害されている現状がある。世界的には教育技術産業が成長市場とされる中、日本においても国際競争力を有する教育産業の育成が急務となっている。

本年度事業では、次代のイノベーターを主要支援対象とし、教育イノベーター支援プログラム(EOL)を核として5つの主要施策を実施した。メンタリング及びピッチ登壇支援では、有望なスタートアップ企業を採択し、専門家によるメンタリングを通じて事業内容の洗練を図った。セミナー及びミートアップイベントでは、教育業界のキープレイヤーとのネットワーク構築機会を提供した。海外教育イベントへの参加支援により、イノベーターの海外志向強化と国際的な知見獲得を促進した。コミュニティ運営及び情報発信では、次次代イノベーターの裾野拡大を目指した。EdTechサポーターに関する調査では、イノベーターを支援するプレイヤーの実態把握を行った。

これらの取り組みの結果、採択イノベーターから高い満足度を得ており、特に教育業界でのコネクション構築において成果が認められた。一方で、イノベーター同士の交流促進や、より幅広いキープレイヤーとの接点創出などの改善要望も寄せられた。長期的には、EdTechエコシステムの自律的な成長を通じて、革新性と収益性を兼ね備えた教育サービスの社会実装実現を目指している。