令和4年度地域・企業共生型ビジネス導入・創業促進事業(地域課題とデザイン人材のマッチング促進事業)調査研究報告書

掲載日: 2024年2月8日
委託元: 経済産業省
担当課室: 商務・サービスグループクールジャパン政策課
元の掲載ページ: 掲載元を見る
令和4年度地域・企業共生型ビジネス導入・創業促進事業(地域課題とデザイン人材のマッチング促進事業)調査研究報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、地域課題の解決にデザイン人材を活用するためのマッチング促進事業について書かれた報告書である。

我が国では、少子高齢化に伴う人口減少により、地域課題が多様化・複雑化し、自治体だけでの課題解決が困難になっている。地域が持続的に豊かであり続けるため、多様な人材とスキルを組み合わせた取組が必要とされており、その中でも地域課題の解決や文化創造、企業経営に貢献するデザイン人材への注目が高まっている。しかし、国内のデザイナーは東京都や大阪府に集中しており、地域で活動するデザイン人材は限られているため、自治体等と都市部のデザイン人材とのマッチングが課題となっている。

本調査では、まず地域で求められるデザインと地域課題のオープン化について、34の事例を対象とした文献調査を実施した。事例選定にあたっては、地域性、デザイン分野、地域課題の種類、自治体等の関与方法の4つの観点で多様性を確保し、グラフィック、プロダクト、体験、しくみという4つのデザイン領域を網羅するよう配慮した。また、自治体等とデザイン人材との関わり方について、メリットと課題を把握するためのヒアリング調査を実施し、取組ステップごとの課題分析と対応策の整理を行った。

さらに、地域側への自地域課題のオープン化とデザイン人材の活用を促進するため、マッチングセミナーを開催し、参加者へのアンケート調査を通じて効果を検証した。最終的に、これらの調査結果を踏まえて自治体等向けのデザイン人材活用ガイドを作成し、デザインに馴染みが薄い方から既に検討している方まで、様々な読者の段階に対応できる構成とした。ガイドでは実践事例の紹介に多くの紙面を割き、自治体担当者目線での共創事例やインタビュー記録を平易な語り口で紹介している。