令和4年度経済産業省デジタルプラットフォーム構築事業(省内全員DX研修に向けた調査事業)調査報告書
報告書概要
この報告書は、経済産業省におけるデータ駆動型行政組織への変革を目指した職員のデジタルスキル向上に関する調査事業について書かれた報告書である。令和4年度にデロイト トーマツ コンサルティング合同会社により実施された本調査は、省内全員を対象としたDX研修の構築に向けて、職員が備えるべきデジタル技術・データに関する知識やスキルセットの特定、人材育成の道筋の検討、研修コンテンツ・実施方法等の検討という3つの観点から調査・分析を行った。背景として、デジタル化・データ利用についての職員のリテラシーが十分ではなく、それを支える研修等の仕組みも不足している現状がある。データ駆動型行政の実現には、デジタル技術やデータを積極的に活用することによる政策形成プロセス自体の変革が必要であり、具体的には政策の新陳代謝と政策の高度化の達成を目指している。調査では、省内の各課室に対するヒアリング調査を実施し、人材像については職位ではなく入門・初級・中級・上級といったレベルで区分することが適切であるとの結論を得た。知識・スキルセットは、デジタル技術に関する知識とデータ活用に関する知識の二つの領域に分類し、それぞれのレベルに応じて必要な能力を定義した。人材育成の道筋については、大多数の職員が入門未満または入門レベルであると推定され、入門及び初級レベルへの引き上げを本事業の対象範囲とした。研修コンテンツは、多忙な職員が抵抗なく受講できるようE-learning形式とし、入門1講座、初級2講座の計3講座を用意することとした。データ活用に関する初級研修では、目的設定、データ整備、データ分析、結果の説明、評価・判断という一連の流れを体系的に学習できる構成となっている。
