セネガル共和国低炭素社会における環境配慮/デジタル技術活用型アンモニア/尿素肥料/メタノール併産プラント事業実施可能性調査事業調査報告書

掲載日: 2024年6月20日
委託元: 経済産業省
担当課室: 通商政策局中東アフリカ課アフリカ室
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セネガル共和国低炭素社会における環境配慮/デジタル技術活用型アンモニア/尿素肥料/メタノール併産プラント事業実施可能性調査事業調査報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、セネガル共和国における低炭素社会実現に向けた環境配慮型デジタル技術活用によるアンモニア・尿素肥料・メタノール併産プラント事業の実施可能性について書かれた調査報告書である。三菱商事株式会社と日本工営株式会社が令和5年2月に作成し、プラント開発の候補地選定、需要予測とプラント概略構想の策定、事業計画の提案、先進技術の導入可能性検討、事業リスク分析とリスク緩和策の提案を主要な調査目的として実施された。

調査はセネガル国内の社会経済情勢の整理から始まり、尿素肥料・メタノールの市場性、プラント建設の候補地選定、プラントの基本構想、環境社会配慮、低炭素・先進技術の導入可能性、事業計画、今後の課題とアクションプランまで幅広い項目を網羅している。セネガル国の基礎情報では、同国の社会経済状況、上位計画・将来計画、関係機関について詳細に分析し、天然ガス開発・利活用の将来計画や工業団地・経済特区の計画も検討されている。

市場性検討では、世界全体および近隣諸国における尿素・メタノール・アンモニアの市場動向を分析し、価格推移、生産量・消費量、輸出入量について詳細なデータを収集している。特にセネガル国および西アフリカ諸国における需要予測を複数のシナリオで実施し、市場参入に向けた留意点を明確化している。プラント建設候補地については、ラック・ローズ、ンダヤン港、バーニー・センドゥ港の3地点を最終候補として選定し、各地点の周辺状況、インフラ整備状況、立地条件を詳細に比較検討している。

技術面では、アンモニア・尿素肥料・メタノール併産プラントの設備構成、採用テクノロジー、プロセス設計について詳細な検討を行い、オンサイトユーティリティ設備やオフサイト設備の仕様も明確化している。環境社会影響については、セネガル国の環境社会配慮政策、許認可手続き、住民移転・用地取得、保護区・文化財等の制約要因を分析し、先進技術の導入可能性も検討している。事業実現に向けては、日本企業の参画形態、本邦企業の優位性、事業リスクとその緩和策について具体的な提案を行っている。