令和4年度補正現地社会課題対応型インフラ・システム海外展開支援事業(我が国企業によるインフラ海外展開促進調査)モルドバ共和国・モルドバを中心としたウクライナ~EU間の鉄道物流結節機能強化調査事業事業報告書

掲載日: 2024年6月20日
委託元: 経済産業省
担当課室: 製造産業局金属課
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令和4年度補正現地社会課題対応型インフラ・システム海外展開支援事業(我が国企業によるインフラ海外展開促進調査)モルドバ共和国・モルドバを中心としたウクライナ~EU間の鉄道物流結節機能強化調査事業事業報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、モルドバ共和国を中心としたウクライナからEU間の鉄道物流結節機能強化について書かれた調査報告書である。調査は2023年7月から2024年2月まで実施され、ウクライナからモルドバを経由してEUに至る物流回廊の現況確認と改良計画の策定を目的とした。第1フェーズでは、既存の物流・鉄道回廊の現況を把握し、需要予測に基づいてモルドバにおける優先整備路線を選定した。第2フェーズでは、選定された優先改良区間について、EU基準に準拠した標準軌への改軌計画、運転計画、配線・線形計画、土木施設の概略計画、鉄道システム計画、台車交換施設計画を含むインフラ計画を策定した。さらに事業評価・事業実施計画として、運営・維持管理スキーム、事業実施スキーム、概算事業費の積算、経済・財務分析によるプロジェクト評価を実施した。環境社会配慮の観点からは、住民移転・用地取得、生活・生計への影響、社会的弱者への配慮、文化遺産・景観への影響、少数民族・先住民族への配慮、労働環境、地域社会の衛生・安全・保安について詳細に検討された。現時点では住民移転・用地取得に関する具体的な計画は策定されていないが、モルドバ国の環境影響評価法に基づく公聴会の実施が規定されている。事業対象地域内に民家等は確認されておらず、既存線路に沿った敷設により影響は限定的であると評価された。